授業をする際に心がけていること
■「わかる」ことと「できる」こと
勉強ができる・成績が上がるまでにはいくつかの階段があります。まず、知らないことを「知る」こと、そして次に、知った内容をきちんと理解して「わかる」ようになること。最後に、分かったことを思いのままに活用「できる」ようになることです。「できる」レベルに達して初めて、テストの点数や成績に繋がるのです。実は、「わかる」と「できる」は全く違います。
■勉強にも反復練習が不可欠です
「分かる」を「できる」レベルに引き上げるには、「練習あるのみ」です。「習うより、慣れろ」とはよく言ったもので、「練習」が必要なのは、何もスポーツに限ったことではありません。何度も練習することで、頭の中にその知識を活用できる回路が少しずつ出来上がり、「できる」レベルに達するのです。学力向上には、生徒さん自身の「練習」つまり自主学習が不可欠です。
■教えすぎない
出来ないことが出来るようになること。誰にとっても嬉しいものです。学びの原点がそこに詰まっていると思います。生徒さんの「もっと出来るようになりたい!」という知的好奇心を引き出すために、私は「教えすぎない」ことを心がけています。「先生、それ以上言わないで!あとは自分でやる!」と、生徒さんに言われるぐらいがむしろベストだと思っています。
■「勉強しなさい」は言わない
「勉強しなさい」「早くしなさい」と言われて、目を輝かせて机に向かう生徒さんを私は見たことがありません。むしろ「勉強しなさい」と言われるまで勉強しない子になってしまいます。だから私は、あえて「勉強しなさい」の代わりに「一緒にやろう」「一緒に考えよう」と言うことにしています。
■「待つ」ことの大切さ
40年生きてきた大人にとっての1年は、40年分の1年ですが、10年そこそこしか生きていない子供にとっての1年は、10年分の1年です。40分の1と10分の1。逆比にすると4:1です。40歳の大人の感覚の1年間は、10歳の子供の感覚では4年間なのではないでしょうか。大人はつい、「早くしなさい!」と、口を出してしまいがちですが、子供の脳は発展途上なのです。焦らず子供の成長を見守ることも、大人にとっては必要なことだと思っています。